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2010年01月26日 WCRP日本委が「新春学習会」

WCRP日本委員会理事会・評議員会と併せ、「新春学習会」が1月26日、横浜教会4階ホールで行われ、同日本委の宗教者、賛助会員ら120人が参加しました。今年5月に開催されるNPT(核拡散防止条約)再検討会議を踏まえ、核の脅威や核廃絶に向けた行動のあり方を改めて学ぶために実施されたものです。

学習会では、三鍋裕同非武装・和解委員会副委員長(日本聖公会横浜教区主教)のあいさつに続いて、医師で日本被団協原爆被爆者中央相談所前理事長の肥田舜太郎氏が『核なき世界をめざす──ヒロシマの体験をふまえて』をテーマに講演しました。
肥田氏は、自らの被爆と、その後、医師として被爆者の治療にあたった経験を紹介しました。この中で、核兵器の恐ろしさに触れ、「強烈な放射線は、瞬間にして人間の体を貫きます。体内に入った放射線は毛細血管の中を走り、体内のどこかに止まります。そこから放射線分子、ウラン分子やプルトニウム分子が核分裂を始めます。それが30年、40年経(た)っても体内の中に残り、殺されるのです」と説明。核兵器の放射能は、「人類が引っ張り出してはいけないエネルギー。それを金もうけのため、人殺しのために引っ張り出したのです」と語りました。
その上で、多くの人々の協力によって、核開発国、保有国の姿勢が転換し、核軍縮や廃絶への潮流が生まれていくことが必要と力説。「地球上にこのことが実現できれば、より困難ないろいろな問題に対しても、人類の団結力が発揮できるはずです」と訴え、宗教者に期待を寄せました。
質疑応答のあと、WCRP日本委青年部会が取り組む全世界共通署名キャンペーン「ARMS DOWN! 共にすべてのいのちを守るためのキャンペーン」の紹介映像が上映されました。

(2010.2.5記載)