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2010年05月07日 「NGOプレゼンテーション」で杉谷師が核廃絶訴える

米・ニューヨークの国連本部で開催されているNPT(核不拡散条約)再検討会議で5月7日午後、NGO(非政府機関)代表が核兵器廃絶への提言を述べる「NGOプレゼンテーション」が行われました。WCRP(世界宗教者平和会議)をはじめとする世界の宗教指導者、宗教組織を代表して、WCRP国際軍縮安全保障常設委員会委員長を務める杉谷義純師(天台宗東叡山寛永寺円珠院住職)がスピーチ。出席した各国の政府代表ら約400人に対し、核兵器の廃絶を強く求めるとともに、軍備によらない真の安全保障概念の確立の重要性を訴えました。また、WCRP国際委員会は同会議の開催に合わせ、諸宗教の祈りの集いやシンポジウムを催し、多くの参加者と共に核兵器の廃絶と真の世界平和実現に向けた宗教者の役割を確認しました。

WCRPは、国連経済社会理事会(ECOSOC)の特別諮問機関である総合協議資格を有し、これまでも国連が主催するさまざまな会議に参加し、宗教的視点から発言、提言を行っています。NPT再検討会議への参加は今回で三度目。
7日に行われた「NGOプレゼンテーション」では、平和活動などに取り組む市民組織、グループの代表が、各国政府代表を前に核兵器の廃絶に向けた提言を述べました。日本からは秋葉忠利広島市長、田上富久長崎市長、被爆者代表が発表しました。
杉谷師は秋葉市長の前の発言者として登壇。地球上に生きるすべての人々は相互に関係し合っており、自然を含めたすべてのいのちを守るために人々の協働が大切だと強調しました。また、WCRPグローバル・ユースネットワークによる「ARMS DOWN! 共にすべてのいのちを守るためのキャンペーン」の取り組みを紹介しながら、核兵器の廃絶の機運を高めていくことが宗教者の使命であると述べ、政府代表に対して核兵器廃絶を強く求めるとともに、軍備によらない真の安全保障を確立する重要性を訴えました。
また、WCRP国際委員会は2日、国連チャーチセンターで核兵器の廃絶と世界平和を願う「諸宗教の祈り」を開催、約150人の宗教者、市民らが参加しました。WCRP日本委員会から非武装・和解委員会副委員長の三鍋裕師(日本聖公会横浜教区主教)が、また立正佼成会から神谷昌道ニューヨーク教会長が出席し、代表で「祈り」を捧(ささ)げました。
5日には、国連プラザ12階で『原理、価値そして地球の安全保障~将来のあるべき姿~宗教者の役割』をテーマにシンポジウムを開催しました。ウィリアム・ベンドレイWCRP国際委事務総長、同役員のグナール・スタルセット・ノルウェー国教会名誉主教、杉谷師、三鍋師ら宗教指導者や軍縮の専門家など約40人が参加。杉谷師がスピーチを行いました。

(2010.5.14記載)