News Archive

2010年07月16日 第22回参議院議員選挙行われる

第22回参議院議員選挙が7月11日に行われ、即日開票の結果、各政党の新たな議席数が確定しました。今選挙では、総定数の半数にあたる121(比例代表48人、選挙区73人)が改選され、与党・民主党が改選前議席を大幅に下回り、非改選を合わせた参院全体では与野党逆転となりました。立正佼成会では今選挙に際し、「比例区推薦委員会」と都道府県単位の「選挙区推薦委員会」が推薦候補者を検討。最終的に比例区2人、選挙区30人の推薦を決定しました。その結果、比例区で白眞勲、藤末健三の両氏が当選。選挙区では民主、自民の計19人が当選しました。

今回の選挙で「比例区推薦委員会」(委員長=川端健之総務局長。教団役職者、教会役員17人で構成)が決定した推薦候補者は民主党の2人。各「選挙区推薦委員会」からの推薦候補者の内訳は、最終的に民主党23人、自民党4人、諸派・無所属3人の計30人を数えました。
このうち、比例区では民主党の白、藤末両氏が当選。選挙区では民主党15人、自民党4人の計19人が当選しました。

今参院選に向け、教団では昨年、2005年12月に定めた基本姿勢「五項目」(生命(いのち)の尊厳を守る、平和主義の推進、思想・良心・信教の自由を守る、政教分離の原則を守る、政治倫理の確立)をはじめとする立正佼成会の『政治への取り組み』を基準に理事会で比例区の対応を協議。昨今の政治状況を判断し、取り組むことを決定しました。その後、本部内に比例区推薦委員会が設置され、「信仰心を持っている」「『五項目』を理解し、推進する意志がある」「行動的で実行力がある」などの独自の推薦基準を基に2人を選定しました。
一方、選挙区は今年に入り、各ブロック、教会の運営会議などで対応を協議。支援活動を行うとした場合に、都道府県ごとに選挙区推薦委員会が設けられ、綿密な協議を経て推薦候補者を決定しました。公示後、23選挙区で支援活動が展開されました。

◆会員の皆さまへ  総務局長 川端健之

このたびの参議院選挙に際し、会員の皆さまに多大なご尽力を頂きましたことに、衷心よりお礼申し上げます。
今回の選挙は、昨年夏に政権が交代して以来、初めての本格的な国政選挙であり、今後の国の行方を決める重要な選挙と言われてきました。教団では昨年、『政治への取り組み』にある基本姿勢「五項目」を基に、生命の尊厳や憲法改正、「政治とカネ」の問題など課題の多い現在の政治状況を判断し、今参院選に取り組むことを決定しました。これを受け、本部内に設置された比例区推薦委員会、都道府県単位の選挙区推薦委員会で「五項目」に基づき推薦候補者の検討が重ねられ、比例区で2人、選挙区で30人の推薦をお決め頂きました。
開票の結果、比例区で白眞勲、藤末健三の両氏が、選挙区で19人が当選致しました。選挙区では残念な結果もございましたが、皆さまのご協力により本会の政治に対する考え、基本姿勢を選挙を通して示すことができました。
政治が国民や社会に及ぼす影響は大きく、立法に携わる国会議員には、すべての人々の幸せのために尽くすといった仏教精神や宗教心が欠かせません。各教会では、日本社会の安寧や世界の平和のために努力をいとわない人を国会の場に送り出したいと、主体的に行動されたと認識しております。青年部員の方々も「ARMS DOWN!」の活動の中で、政治の役割と一票の重さを再認識され、行動を起こされたことは大きな意義があったと感じています。
現在の日本は、景気対策や雇用の創出、格差の是正、財政再建、少子高齢社会への対応など早急に取り組まなければならない多くの課題に直面しています。閉塞(へいそく)状況の改善を政治に期待する国民は、これまで以上に多いと感じます。
一方、今回の選挙において、各党は自らが想定する国家像や社会のあり方、さらにさまざまな政策の整合性を示し、有権者に審判を仰ぐといった面は少なく、他党の批判、非難、中傷ばかりが目に映りました。政権を取らなければ、自らの政策を実現できないことは理解できるものの、その姿勢はあまりにも後ろ向きであり、本質的な議論を期待した国民の願いとはかけ離れていた感が否めません。また、今選挙では、各党から有名人の立候補が相次いだことも特徴でした。他党を攻撃して不安を煽(あお)るような演説や表層的な議論、人気目当ての党の姿勢が「政治の劇場化」や「政治を消費する」といった状況を招かないか懸念されます。
今後、よりよい政治が行われるには、有権者一人ひとりの意識と行動が一層重要になってきます。法座や手どりなど日々の布教活動を通して人々の心情や苦脳と接する私たちは、そこで培った政治意識を基に政治の動向、各議員の言動を注視していかなければなりません。日常のかかわりとして、推薦議員から議会報告を受けるなど対話や意見交換も大事でしょう。国の主人公としての自覚をお互いさまに深めていきたいと願うものです。教団では宗教団体としての立場を踏まえ、よりよい社会の実現を目指して努力を重ねてまいります。
皆さまのご尽力に重ねて感謝申し上げますとともに、一層のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

(2010.7.16記載)