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2010年07月22日 WCRP日本委非武装・和解委が学習会

WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会非武装・和解委員会(松下日肆委員長)の学習会が7月22日、普門館で行われ、同委員ら12人が参加しました。川崎哲(あきら)・国際交流NGOピースボート共同代表が、核廃絶をめぐる世界の現状と市民の役割について講演しました。

川崎氏は、今年5月に米国・ニューヨークで開かれたNPT(核不拡散条約)再検討会議の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」でNGOアドバイザーを務めました。
講演の中で川崎氏は、同会議の内容を検証。核保有国が依然として核兵器は自らの安全保障上重要であるとの認識を持っていることが浮き彫りとなった点、また原子力の平和利用を拡大すべきという声が高まり世界の核不拡散に対する不安定要因となった点は深刻な問題と指摘しました。
一方、5年前の前回会議では実現しなかった最終合意文書が採択され、核不拡散や核兵器削減ではなく核兵器そのものの廃絶を目指す核兵器禁止条約について言及されたことは重要な成果と評価しました。
その上で、「国家間のパワーバランスの問題ではなく、人間社会の普遍的な問題として核兵器の廃絶を訴えることが、被爆国である日本の市民社会が果たす大きな役割」と述べました。

(2010.7.30記載)