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2011年04月13日 さらなる人権確立へ誓い新たに「同宗連」30周年式典 庭野会長が出席

「同宗連(『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議)」結成30周年記念式典が4月13日、京都市内のホテルで行われました。「同宗連」に加盟する64教団と協賛する3団体から130人の宗教者が参加。立正佼成会からは庭野日鑛会長をはじめ、「同宗連」副議長を務める川端健之総務局長=本部同和推進本部本部長=、根本昌廣外務部長が出席しました。

「同宗連」の設立は、1979年に米国・プリンストンで開催された第3回WCRP(世界宗教者平和会議)世界大会の席上、日本の宗教者の一人が部落差別につながる発言を行ったことに端を発します。その発言により、WCRP日本委員会をはじめ日本の宗教界は部落解放同盟から糾弾を受けました。以後、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、天理教、日本基督教団を中心に会合が重ねられました。この結果、日本の歴史の中で宗教者や宗教教団が部落差別を助長してきた経緯を真摯(しんし)に反省し、自らが抱える差別体質の改善や人権啓発に取り組むことを決意。81年6月、「同宗連」が結成されました。
現在は毎年、「教団行政責任者研修会」「部落解放基礎講座」「『狭山』現地調査学習会」などを通し、差別の現状や人権問題について学習を重ねています。本会は結成時から加盟。2009年度から副議長教団を務めています。
式典では、議長の小林眞氏(日本基督教団)が登壇。30年の歩みを振り返った上で、宗教者は差別をなくし人権を確立するとともに、これまで以上に宗教に沿った人間の救いと結びつけて取り組むことが重要と訴えました。
部落解放同盟中央本部の組坂繁之中央執行委員長の来賓あいさつに続き、『私の歩んだ道』をテーマに、野中廣務元内閣官房長官による記念講演が行われました。野中氏は自らの半生に触れ、いわれのない差別を受けた体験と苦しみを披歴。その上で、差別の根源に目を向け、すべての人の尊厳が守られる社会の実現を強調しました。さらに、社会的弱者をつくり出さない政治の役割について言及しました。
第2部では、映像作品『ともに未来へ--宗教者のさらなる実践』の上映後、30周年の「決意表明」が発表されました。
なお、「同宗連」は記念誌『部落差別なき社会をめざして 宗教者のさらなる実践』を発刊。庭野会長も「祈り(願い)の言葉」を寄せています。

(2011.04.21記載)