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2011年06月03日 被災地で活躍する会員ボランティア 心に寄り添い、復興へ全力


全国のサンガの祈りにつつまれて、被災地でボランティア活動に励む会員たち。継続した支援が求められる中で、一層の活躍が期待されている(写真は5月18日、釜石市内で)

東日本大震災の被災者救援を目的とした「会員ボランティア」の派遣がスタートして2カ月が経(た)ちました。甚大な被害にあった宮城、岩手の両県を訪れ、各地で汚泥やがれきの撤去、一般家庭の片付けなどに従事したのはこれまでに延べ783人(5月29日現在)。全国各地から会員が駆け付け、真摯(しんし)に活動に取り組んでいます。ボランティア全体の減少、立ち入り禁止区域の解除による活動地の拡大など被災地のニーズが高まる中で、ボランティアに求められる「自己完結」を基本に、まとまりのとれたグループを継続的に派遣する立正佼成会に対し、各自治体からは大きな期待が寄せられています。

会員ボランティアの派遣は3月30日から始まりました。まず被災地に近い新潟、北関東の両ブロックに要請。4月17日までの19日間に全56組(各組4~5人で構成)、243人が宮城県内で活動を行いました。以降は募集対象を全国に拡大。3泊4日の行程で、これまでに第一期(4月17日~5月8日)、第二期(5月8~29日)を実施し、合わせて115組、540人が被災地へ赴きました。現在は第三期に入り、宮城、岩手の両県で活動を展開中です。
立正佼成会の会員ボランティアが大切にしていることは、「単なる活動ではなく、菩薩行である」「復興の主役は被災者」「自らの心を見つめ、活動を通して成長する」などです。朝夕のご供養、活動後に行う各組また全体での法座を通して、学びや功徳を毎日確認し合っています。
参加者の年齢も10代後半から70代までと幅広く、現地でコーディネーターを務める本部スタッフの報告では、各人の特長や特技が発揮されているほか、各組のリーダーを中心に互いに支え合う姿やチームワークの良さなどが認められ、各ボランティアセンターや支援を受けた被災者から高い評価が寄せられているといいます。
宮城県東松島市の災害ボランティアセンターの運営にあたる千葉貴弘・同市社会福祉協議会地域福祉課長は、立正佼成会の継続した支援に謝意を表しながら、復興への長い道のりやゴールデンウイーク後のボランティアの減少を指摘。さらなる支援の必要性を強調した上で、「被災した市民は心に深い悲しみを抱えています。活動を通して、皆さまにはそうした市民の聞き役になって頂きたい」と期待を寄せています。
立正佼成会「東日本大震災救援本部」ではボランティア派遣期間について、現段階では、被災者が仮設住宅に入居するまでを一つの目安としています。復興に向けて歩み出した被災者の心を支えていく意味からも、当面は引き続き、多くの会員ボランティアを派遣する意向です。

【宮城】
5月20日から29日まで、会員ボランティア(第二期)の第12組から14組までの計88人が仙台教会を拠点に宮城県内で活動を展開。東松島市の災害ボランティアセンターや石巻教会の要請を受け、屋内外の汚泥やがれきの撤去、清掃作業などに取り組みました。なお、14組で第二期の派遣は終了、29日から第三期(全7組)が活動を引き継いでいます。

【岩手】
5月11日より、釜石教会遠野道場を拠点に岩手県内で活動をスタートした会員ボランティア第二期(全6組109人)の派遣が5月29日で終了。この間、20日から29日まで派遣された3組計57人は釜石市と大槌町に分かれ、各災害ボランティアセンターの要請のもと、海岸沿いの被災家屋から家具を運び出したほか、屋内外の汚泥やがれきの撤去作業、支援物資を配布するイベントのサポートなどにあたりました。
現在は、第三期(全7組)が引き続き活動を展開しています。

(2011.06.03記載)