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2011年08月25日 中央学術研究所「人間と科学」研究学会 第23回研究大会開く

中央学術研究所の「人間と科学」研究学会による「第23回研究大会」が8月27日、神奈川・藤沢市内のホテルで開催されました。テーマは『若い人たちが希望を持てるために大人がどう変わればよいか』。同学会のメンバーや教団職員、学林生ら44人が参加しました。

同学会は中央学術研究所の客員研究員らで構成され、人間の心のあり方に焦点を当て研究を進め、毎年、研究大会を実施しています。今回は、若い世代の人材育成にテーマを絞り会員相互の研究討議に主眼を置いた研究集会として開催。当日は、弁護士の玉城辰夫氏、青山学院大学教授の内山義英氏、企業で常務取締役を務める佐藤武男氏の3人が講演しました。
『大人が社会の変化を読みとる智慧(ちえ)を得ること』と題し講演した玉城氏は、濃密な人間関係を避け、淡白な関係を好む若者が多いと指摘。大人自身が支え合って成り立つ人間関係の重要性を自覚し、自らの殻にこもらずに挑戦していく姿を示していくことが大切と語りました。
『若い世代の力を引き出すためには--陸上競技部箱根駅伝出場までの5年間』と題し講演に立った内山氏は、陸上競技部の指導者として学生たちと触れ合った体験を報告。指導者の役割は、学生が目標を定め、自らの現状を認識するサポートに努めることと指摘し、それには指導者自身が将来へのビジョンを持つことが重要と述べました。
一方、『企業における人材育成と若い世代の活かし方--指導する立場から』と題した講演で佐藤氏は、企業で現在求められている人材育成について解説。指導にあたる者には、業務遂行能力とともに、権力や地位で人を動かすのではなく自らが示すビジョンや目標、手法などにより人のやる気を起こす「ヒューマンマネジメントスキル」が必要と訴えました。
このあと、3人の講演者に同学会副会長の遠藤浩正氏を加え、「総合討論」が行われ、人材育成について意見が交わされました。

(2011.09.02記載)