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2011年09月11日 9・11から10年 国内外で平和の祈り


ニューヨーク教会が参加した灯籠(とうろう)流し。「PEACE」の文字がハドソン川に浮かんだ(写真は同教会提供)

日本人24人を含む2977人が犠牲になった2001年の米国同時多発テロから10年を迎えた9月11日、現地のニューヨーク教会をはじめ米国の各教会、また日本の教会でも犠牲者を追悼し、世界平和の早期実現を祈願する式典や取り組みが実施されました。


テロ攻撃により崩落した米国・ニューヨークの世界貿易センタービル(2001年10月)

ニューヨーク教会は9月11日、教会道場で「9・11/10周年法要」を行いました。英語での読経供養では、北米国際伝道センター(RKINA)から送られた式文が読み上げられ、参加者は犠牲者を悼み、世界の恒久平和を祈念しました。講話に立った神谷昌道教会長は「テロ事件当時と現在の自分を比べ、多くの人が以前にも増して人の痛みに寄り添えるようになれたと思います。今後も、悲しみを背負った人に進んで思いやりをかけられるよう、慈悲の心を磨き続けましょう」と語りました。
また、RKINAは同日、同センターで「平和祈願式典」を挙行。このほか、米国の各教会でも同様の式典が実施されました。
同日夕には、ニューヨーク仏教徒協議会、ニューヨーク諸宗教センターなどが主催する「9・11記念法要 灯籠(とうろう)流し」がワールドトレードセンタービル跡地に近いハドソン川で開催され、ニューヨーク教会から4人が参加。「Peace Early(一日でも早い平和を)」などのメッセージが書き込まれた灯籠が水面に浮かべられました。
これに先立つ9日、同市内の国連本部で行われた「記念式典」(主催・国連、米国国連常駐代表部)に、神谷教会長が出席。仏教徒を代表し、ユダヤ教、キリスト教、イスラームの代表者と共に登壇し、キャンドルに火をともしました。

墨田、金沢教会では震災犠牲者慰霊も

墨田教会は9月11日、東京・墨田区の東京都慰霊堂で「慰霊並びに世界恒久平和祈願法要」を実施、同教会会員、在日外国人、学林海外修養生ら233人が参加しました。
今年4年目を迎えた法要は関東大震災、東京大空襲、米国同時多発テロ事件に加え、東日本大震災犠牲者の慰霊供養と世界の恒久平和を祈願しようと行われました。
式典では、奉献の儀に続き、福岡・星野村に現在もなお燃え続けている原爆の残り火「平和の火」を点火し、黙とうを捧(ささ)げました。
日本語、中国語、ベンガル語、英語による読経供養を行ったあと、根本昌廣外務部長が講演。犠牲になった人々の存在を忘れない大切さを強調した上で、「犠牲者への最大の供養は菩薩行です」と述べました。
金沢教会は9月11日、一食(いちじき)推進委員会発足20周年記念大会で、テロと震災の犠牲者を悼み、世界の平和を祈念しました。

(2011.09.16記載)