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2011年09月15日 ソウルでIPCR主催シンポジウム WCRP日本委員会


(WCRP日本委員会提供)

『東アジアにおける平和共同体の樹立と宗教の役割』をテーマに、韓国のIPCR(宗教平和国際事業団)主催による国際セミナーが9月15日から17日まで韓国・ソウル市内のホテルで開催され、日本、中国、韓国の宗教者、学者、市民団体代表など約40人が参加しました。WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会から眞田芳憲平和研究所所長、畠山友利事務次長をはじめ8人が出席、立正佼成会から根本昌廣外務部長(同委員会評議員)が参加しました。

IPCRはKCRP(韓国宗教人平和会議)の平和活動法人です。同セミナーは、東アジア共同体の構築に向けた課題と具体的な方策を討議するもので、昨年に続き実施されました。
全体会議では、眞田所長が基調発題。眞田所長は、東アジアには固有のアイデンティティーを律する共通の宗教は存在せず、多様な宗教文化や精神文化が混在すると指摘し、「平和共同体の構築に向け、宗教者による対話や協力が何よりも重要かつ不可欠な課題」と述べました。
その上で、宗教者の取り組みとして、共同体のアイデンティティーとなる普遍的共通倫理の創出、戦争の犠牲となった地を各国の宗教者が共に訪れる巡礼の旅の実施、青年宗教者による定期交流会の開催の3点を提案しました。
これを受け、『東アジア平和共同体の樹立』をテーマに、日・中・韓各国の視点から三つのセッションが行われました。日本の参加者も各セッションで基調発題者やパネリストとして発表。根本外務部長は「中国からの視点」のセッションでパネリストとしてスピーチし、仏教の観点から、多様性を尊重し共生に導き得るものとして「仏性」「一乗」「無我」の思想を示しました。

(2011.10.07記載)