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2012年01月26日 光祥次代会長 真冬の被災地へ 仮設住宅など訪れ、会員と触れ合う


仮設住宅で暮らす会員を訪ね、震災時の様子、今日までの生活などを聞く光祥次代会長 (1月26日、岩手・陸前高田市)

庭野光祥次代会長は1月26日、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手・陸前高田市、同大船渡市を初めて訪れ、会員の暮らす仮設住宅などに直接足を運び、生の声に耳を傾け、励ましの言葉をかけました。光祥次代会長が被災地入りするのは、昨年4月、9月に次いで3回目。今回は、「一番寒い時期に、被災した会員さんにお会いしたい」という光祥次代会長の願いから実現したもので、通称「雪だるま善友隊」と名づけられました。一行は、八戸教会(同25日)、石巻教会気仙沼道場(同26日)、花巻教会(同27日)にも訪問しました。中村憲一郎時務部長、保科和市社会貢献グループ次長らが同行しました。


津波で流された道場跡地に集った会員たち。光祥次代会長に「新しい道場ができたら、また来てください」との声がかけられた(1月26日、岩手・大船渡市)

陸前高田市の仮設住宅へ

1月26日午前、陸前高田市入りした光祥次代会長は、小林克州釜石教会長と共に市内に設置されている仮設住宅を訪問しました。ご宝前に参拝後、コタツを囲み、近隣の仮設住宅で暮らす会員と共に触れ合いの機会を持ちました。
光祥次代会長は、一つ一つの話にうなずきながら、被災した人々のために少しでも役立ちたいというサンガとしての心情を伝えました。
このあと、細根沢町内会館で約30人の会員と面会。光祥次代会長は、「全国の会員さんが、被災した皆さまに頼りにされるのを今か今かと待っています。お困りのことがあったら何でもおっしゃってください」と述べました。その後、6人の会員による体験の発表に耳を傾けました。

大船渡市の仮道場へ

午後には、大船渡市を訪問。津波で流され、現在は更地になっている大船渡道場跡を目の当たりにしました。
震災後、仮道場として安否確認や物資提供の拠点となった会員宅では、約50人の会員と面会。光祥次代会長は、玄関先に歓迎の雪だるまがつくられていたことに触れ、「相手を思いやる気持ちが、温かく、本当にうれしく感じました。私もずっと皆さまのことを思いながら生活していました」と率直な思いを語りました。また10人の会員が、震災後の生活などを発表しました。
このあと、大船渡道場にほぼ隣接し、津波で家屋が浸水した会員宅を訪ね、約50人の会員と触れ合いました。15人の会員が、次々と自らの体験や心情を語る姿に光祥次代会長は、「今日、お話を聞かせて頂いて、開祖さまが聞いておられたら喜ばれるだろうなあと思って、胸がいっぱいになりました」と涙ながらに話しました。

八戸、気仙沼、花巻を訪問

【八戸教会】
庭野光祥次代会長は、1月25日午前、八戸教会で行われた『光祥さまとの絆の出会い』と題した集いに参加しました。 同教会の包括する八戸市では、東日本大震災により全壊、大規模半壊、半壊の家屋が1千棟、床上浸水は1600世帯(八戸市調べ)に及んでいます。企業等の被害額も大きいです。
集いでは、読経供養、中村憲一郎時務部長のあいさつに次ぎ、体験発表。このあと光祥次代会長が「お言葉」に立ちました。 光祥次代会長は、「助けたり、助けられたり、たくさんの出会いの中で人間は生きています。よく開祖さまは、『人間というのは、いいものだよ』とおっしゃっていました。確かにいろいろなことはありますが、震災を通して、改めて『人間っていいものだなあ』と感じさせて頂きました」と語りました。
また、災害、事件、事故など、目の前で起こったことを、いつまでも「忘れない努力をしていきたい」と自らの心情を伝え、「苦しいこと、悲しいことを乗りこえていくと同時に、私たちが本当に心田を耕して、震災の経験が、少しでも価値あるものとなるよう、宝物になるよう、精進させて頂きたいと思います」と述べました。


東日本大震災により、青森県内で最も大きな被害を受けた八戸教会を訪問した(1月25日)

【石巻教会気仙沼道場】
同26日午前には、岩手県入りに先立ち、石巻教会気仙沼道場を参拝しました。昨年4月16日以来、2回目の訪問となりました。 支部長が、現状を報告したあと、光祥次代会長が約40人の会員を前に、「たくさんの人が皆さんのことを思っていますので、希望を失わずに、一つ一つ前に進んで頂けたらと願っています」と言葉をかけました。 体験発表に次ぎ、安井利光石巻教会長が「もっと元気に明るく精進させて頂きたい」と謝辞。最後に中村時務部長が、光祥次代会長が被災地を訪問する意義をかみしめました。


津波で家屋が浸水した会員宅に集った会員たちと触れ合った(岩手・大船渡市、1月26日)


震災後、仮道場として安否確認や物資提供の拠点となった会員宅で(同、1月26日)


岩手・陸前高田市竹駒町にある細根沢町内会館で会員たちと触れ合いの機会を持った(1月26日)


石巻教会気仙沼道場への訪問は、昨年4月以来、2回目。近況報告に耳を傾ける(1月26日)

【花巻教会】
同27日午前には、花巻教会を参拝しました。同教会は、震災後、善友隊(会員ボランティア)の受け入れなどに尽力してきました。冒頭、約150人の会員に対し、光祥次代会長は、「直接、津波の被害はなかったものの、たくさんのご苦労やつらいことがある中、それを胸にしまって、ボランティアの受け入れなど、陰役に徹してくださったことに感謝しています」と述べました。
また、前日までの被災地訪問について、「まだまだ悲しみを抱えながらも、今回、いろいろな方から支援して頂いたことを心の糧にして、これからは生まれ変わったつもりで、人のために生きる人生を歩みたい、という話をされる方がたくさんいらっしゃいました」と振り返りました。その上で、「きっと開祖さまが、あちらの世界で、いろいろな方とお話しになりながら、『どうです。うちの信者さんを見てくださいよ』と鼻高々にしておられるのではないかという気がしました」と感動を表しました。


善友隊(会員ボランティア)の受け入れなどに尽力した花巻教会を訪れ、謝意を伝えた(1月27日)

(2012.02.03記載)