News Archive

2012年02月10日 WCRP日本委員会 東日本大震災復興支援プロジェクト概要発表

WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会による「東日本大震災復興支援」プロジェクトの概要が、このほど発表されました。これまでの財的・物的支援を中心とした「緊急支援」から、心のケアに重点を置いた「復興支援」へと移行します。当面の実施期間は5年間。運営には加盟教団の勧募や街頭募金による浄財が充てられます。また、プロジェクトの意識啓発として、併せて「WCRP震災復興キャンペーン2012」を3月から実施します。これらの取り組みを通し、被災者の心に寄り沿う継続的な支援を展開します。

同日本委は震災後、加盟教団に勧募や街頭募金を呼びかけ、2億5974万570円(1月26日現在)の浄財が寄せられました。このうち「緊急支援」として3次にわたり、被災地で支援活動にあたる31団体に計1億2500万円を寄託してきました。
その後、被災者の心のケアを中心とした中・長期的な「復興支援」に方向性を移行。本会の根本昌廣外務部長を責任者とする特別事業部門「タスクフォース」が設置され、支援内容が検討されました。
支援の方針は、(1)「失われたいのち」への追悼と鎮魂 (2)「今を生きるいのち」への連帯 (3)「これからのいのち」への責任。
これまで被災地の状況やニーズを調査し、1月から、岩手・大槌町で特定非営利活動法人「AMDA」と連携し、仮設住宅入居者を招き、茶会や手芸のプロジェクトを始めています。被災者の心の癒やし、新たなコミュニティー構築に期待がかかります。
今後、岩手、宮城、福島の3県で、地元の宗教者と共に、心のケアを目的とした茶会、手芸のプロジェクトなどのほか生活・自立支援、伝統文化の再興、震災体験を共有し教訓を残すための編さん事業、原発事故の影響を受ける人々のサポートなどを展開する予定です。
また、支援活動の意識啓発として、『「東日本大震災をけっして忘れない」ための祈りと行動』をテーマに、「WCRP震災復興キャンペーン2012」を3月から実施します。事業は次の五つ。
(1)被災地における諸宗教合同の慰霊祭(3月21日、岩手・大槌町)
(2)14:46の1分間黙とう(3月11日から慰霊祭が行われる21日までの毎日、震災発生時間の午後2時46分に実施)
(3)復興支援ボランティア派遣(3月から3カ月間、会津地域を中心とした福島県内で、被災者の生活支援、地域コミュニティー再建支援、青少年との交流などを行う)
(4)WCRP復興支援募金の実施(被災地に思いを寄せるため、今年の春から夏ごろにかけて、加盟教団などに勧募や街頭募金を呼びかける)
(5)「復興へ宗教者の提言」のための会議=仮称(5月に被災地で宗教者、被災者、専門家、市民などによる会議を開催。震災後の課題を討議し、提言を発表する)

(2012.02.10記載)