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2012年04月20日 「青年の日2012」迫る 学習会など平和実践へ準備着々 5月20日(日)


各教会では、「青年の日」に向けた準備が進められている。写真は「一食ユニセフ募金」について学習会を開催した港教会(4月15日)

5月20日の「青年の日2012」まで1カ月を切りました。メーンテーマは『大志~社会変革の風をおこそう~』。全国の青少年部員が地域社会、世界の平和のために具体的な菩薩行を実践することを目的にしています。今年は加えて、サブテーマとして『分かち合いの心』が掲げられました。全国各教会では、メーンテーマを踏まえ、また国内外の共に生きる仲間の幸せに貢献することを願い、当日に向けた準備や心づくりを進めています。


【ケニア】成人になるための「通過儀礼」として異なる部族への強奪や暴行が容認され、報復の連鎖による暴力が続いている北部地域。伝統儀礼の非暴力化プロジェクトを目指し、教育などを実施している

昨年は、東日本大震災の発生を受け、多くの教会が被災者支援を目的とした街頭募金やチャリティーバザーなどを展開しました。今年も各地で被災者支援のためのさまざまな取り組みが実施されます。
同震災の被害に対し、緊急支援として立正佼成会一食平和基金から5億円が拠出されたことを受け、「一食を捧げる運動」の啓発に努める教会も目立ちます。大船教会は4月15日、学習会を実施し、同運動の精神を確認。当日まで多くの人に募金箱を手渡し、その精神を伝える予定。20日は教会道場でそれらの取り組みを通しての気づきを発表することになっています。
一方、世界の仲間たちの幸せを願い、多くの教会が「一食ユニセフ募金」に取り組みます。当日、東京タワー前で街頭募金活動を予定している港教会は4月15日、教会道場で事前学習会を開催しました。研修や法座を通し、「一食ユニセフ募金」の使途などについて学びを深めました。福島、伊那など各教会も学習会を実施し、本番に臨みます。寄せられた浄財は、ユニセフとWCRP(世界宗教者平和会議)が連携して行う「宗教者による紛争下・後の子ども保護」事業に拠出されることが決まっています。
「アフリカへ毛布をおくる運動」も活発に行われます。
地域社会への貢献を目的とした活動に取り組むのは釧路教会。環境問題に関する学習会を催し、当日は行政と協力して清掃奉仕を実施する予定です。
「青年の日」当日の正午には、統一プログラムとして各会場で祈りの言葉が唱和され、黙とうが捧げられます。

今年の「一食ユニセフ募金」 『紛争から子どもたちを守りたい』 フィリピンやケニアなどへ ユニセフとWCRPの連携事業

今年度の「一食(いちじき)ユニセフ募金」のテーマは『紛争から子どもたちを守りたい』。街頭募金やチャリティーバザーをはじめとする諸活動を通じて市民から寄せられた浄財は、ユニセフがWCRP(世界宗教者平和会議)と合同でフィリピン・ミンダナオ島やケニア北部などで進める「宗教者による紛争下・後の子ども保護」事業に充てられます。同事業の背景、主な実施先の現状を紹介します。

世界では今、10億人以上の子どもたちが紛争下にある国や地域で暮らしているといわれています。家族や家を失うだけでなく、兵士として戦場に送り込まれる子どもも少なくありません。そうした状況下では、女児が性的搾取の被害を受けやすいことも報告されています。多くの子どもが学校に通うこともできず、予防や治療が可能な病気で命を落としています。たとえ紛争が終結したとしても、子どもたちが心に受ける傷の深さは計り知れないものがります。
『紛争から子どもたちを守りたい』のテーマのもと、ユニセフがWCRPと連携して行う事業はそうした紛争下の、また紛争終結後の混乱が続く中にいる子どもたちを保護、サポートしていこうというものです。
ユニセフがWCRPを事業のパートナーとした理由はまず、宗教者が地域コミュニティーに根付いていること。困難な状況に置かれている子どもたちを最前線で支えているのは、多くの場合、宗教を基盤としたNGOや宗教者だといいます。宗教者は人々の精神的支柱であり、同時に多大なネットワークを持っています。また、一時的な活動に限られてしまう他の機関と違い、その土地に生きる人々であることから心理的なサポートなど長期にわたる取り組みが期待されています。

◆メモ 本会とユニセフ

本会のユニセフ支援は、紛争や貧困に苦しむ世界の子どもたちを救おうと、国際児童年にあたる1979年からスタートしました。今年で34年目。街頭募金やチャリティーバザーなどさまざまな活動によって市民から寄せられた浄財の総額は65億円を超えます。これらはニューヨークのユニセフ本部を通じて教育、保健衛生、栄養などの各分野で、また緊急支援として紛争や自然災害の影響で厳しい状況に置かれた子どもたちのために役立てられています。 88年、継続した支援などが評価され、本会青年部として「国連平和賞」を受賞。また、90年7月の「子どものための世界宗教者平和会議」(主催・WCRP国際委員会)、同年9月、ニューヨークの国連本部で開催された「子どものための世界サミット(首脳会議)」の両会議では、庭野日敬開祖(WCRP国際委名誉会長)が出席し、スピーチを行っています。


【フィリピン・ミンダナオ島】土地の自治権をめぐり、政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)との間で武力闘争が続いている。イスラーム、キリスト教、先住民族の指導者らが協力し、子どもの保護に取り組む

(2012.04.20記載)