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2012年11月08日 スリランカ諸宗教評議会 キリノッチ地方評議会発足式に酒井顧問が出席

スリランカ諸宗教評議会(SLCRP)のキリノッチ地方評議会がこのほど発足し、11月8日にキリノッチ県のホテルで発足式が挙行されました。立正佼成会からWCRP(世界宗教者平和会議)国際評議員を務める酒井教雄顧問が出席しました。

SLCRPはWCRPの同国内委員会で、各地域に地方評議会を設置してきました。キリノッチ地方評議会はその12番目となります。同地は、26年間続いた民族紛争で反政府武装勢力の本部があったことから、シンハラ、タミルの民族間融和やヒンドゥー教、イスラーム、仏教といった宗教間の対話、平和的共存を図るため地方評議会の設立が求められてきました。今回の発足にはWCRP国際委員会も協力しました。
当日の式典では、ベランウィラ・アヌナヤカ・テロSLCRP会長(スリ・ジャヤワルデナプラ大学学長、仏教)の開会のあいさつに次いで、杉野恭一・WCRP国際委員会副事務総長、酒井国際評議員ら6人がスピーチに立ちました。
この中で酒井氏は、1951年のサンフランシスコ講和会議にセイロン(現・スリランカ)の代表として出席したジャヤワルダナ蔵相(後に大統領)が「恨みは恨みによって止まず、ただ慈愛によってのみ止むものなり」と法句経の一説を引用して、戦争責任を問われていた日本に賠償を求めなかった歴史を紹介。スリランカから大きな恩を受けて、日本が国際社会に復帰できたと感謝を表し、今後の同地方評議会の発展に期待を寄せました。このあと、現地の諸宗教者3人が講演しました。
同評議会は今後、言語の異なるシンハラ、タミル両民族の対話促進のため、言語プログラムの実施を計画しています。

(2012.11.22記載)