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2012年12月08日 中央学術研究所「第5回善知識研究会」

『超高齢社会を生き抜く』をテーマ、中央学術研究所による「第5回善知識研究会」が12月8、9の両日、セレニティホールをはじめ教団諸施設で開催されました。昨年から「講師研究会」も兼ねて実施されており、同研究所講師、客員研究員、医療、教育、法曹など各界で活躍する会員、さらに教団から庭野会長、光祥次代会長、渡邊恭位理事長はじめ役職者ら合わせて約120人が参加しました。

8日、川本貢市同研究所所長のあいさつに続き、出射優行布教開発部長が『高齢化社会における生涯布教』について立正佼成会の取り組みを紹介。過疎化や少子高齢化といった教会を取り巻く社会状況に触れ、高齢会員の活動状況や課題などを説明しました。その上で、会員が個人の活動事例を報告。教えと社会資源の両方を生かした高齢者との触れ合いを発表しました。
次いで、森岡清美東京教育大学名誉教授が基調講演に立ち、高齢期は体力や知力が低下するマイナス面もあるが、自由な時間が増え、それまでやりたくてもできなかった関心事に向き合える特権もあると強調。その意味で高齢期は「黄金期」と話し、「自尊感情」の保持、「自己実現」と「健康」管理が肝要と語りました。
また、高齢者と一口に言っても、65歳~74歳は「前期高齢者」、75歳~84歳は「後期高齢者」、85歳以上を「超高齢者」に分けられ、性別によっても生活状況に差が生じると説明。後期、超高齢者では病や孤独、死といった問題が中心となり、核家族化、独居老人が増加傾向にある社会の中で、家族や地域、友人関係など人と人との絆を強めることが今後の課題と述べました。
続いて、参加者は五つの分科会に分かれて討議。基調講演を踏まえ、少子高齢化や介護問題、家族のあり方などについて意見を交わしました。
9日は、会員が教会の取り組みを報告。これを踏まえ、分科会が行われました。続く全体会議では、眞田芳憲中央大学名誉教授が座長を務め、各分科会のグループリーダー、川本同研究所所長、出射布教開発部長が登壇し、社会に対する本会の役割、死に対する議論の必要性が話し合われました。

(2012.12.14記載)