News Archive

2012年12月26日 第59回コルモス研究会議 『地縁・血縁の再発見』テーマに

『地縁・血縁の再発見』をテーマに「第59回コルモス研究会議」(現代における宗教の役割研究会主催)が12月26、27の両日、京都国際ホテルで開催されました。宗教者や研究者ら70人が参加。立正佼成会から、庭野統弘学林学長、川本貢市中央学術研究所所長、同研究会常任理事の山野井克典前理事長ら5人が出席しました。

26日、鈴木岩弓東北大学大学院教授が『震災からの復興にみる宗教の“ちから”』、京都大学名誉教授の薗田稔秩父神社宮司が『地縁・血縁の再発見――いのちの共同体論を中心に』と題し、それぞれ基調講演を行いました。鈴木氏は、東日本大震災の被災地では地域コミュニティーの崩壊、肉親との死別、自宅や墓地などの流失で地縁・血縁のつながりが危機的状況にあると指摘。一方、家族や地域との関係をこれまで以上に重視する意識が被災者の中で強くなっていると説明しました。その上で宗教者による慰霊供養や祭りの再興などの取り組みを報告。地縁・血縁の回復に宗教者にも大きな役割が求められると話しました。
薗田宮司は、被災地を調査した赤坂憲雄学習院大学教授の「宗教が至るところで露出している」という指摘や、「臨床宗教師」の提唱者である医師の岡部健氏(昨年9月死去)が震災時に、僧侶の読経により、落ち着きを取り戻したというエピソードを紹介。祭礼や伝統芸能がいち早く復活していることを挙げ、宗教や伝統芸能が持つ力を強調しました。さらに、いのちの尊さを育む拠点としての家族の役割に言及するとともに、生者、死者、自然が“共生”する共同体を構築する必要性を説きました。
27日には、大会テーマを基にパネルディスカッションが行われ、パネリストとして渡辺順一金光教羽曳野教会長、板井正斉皇學館大学准教授、釈徹宗相愛大学教授、小田武彦聖マリアンナ医科大学教授が登壇し、氣多雅子京都大学大学院教授が司会を務めました。この議論を受け、午後には全体討議が行われました。

(2013.01.18記載)