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2013年11月17日 仏典『ミリンダ王の問い』索引書 「パーリ文献協会」から発刊

中央学術研究所はこのほど、初期仏教経典の校訂と翻訳出版を行う「パーリ文献協会(The Pali Text Society)」に出版助成を行い、『Index to the Milinda Pañha(ミリンダ王の問い 語彙(ごい)索引)』を同協会より上梓(じょうし)しました。笠松直准教授(仙台高等専門学校)、西康友博士(同研究所所員)、河﨑豊博士(大谷大学)、逢坂雄美名誉教授(仙台高等専門学校)の共同研究によるもの。

同研究所はこれまで初期仏教の研究を目的に「Philologica Asiatica(アジアの文献学 全28巻)」を発刊。同叢書(そうしょ)を通して仏教経典の研究に寄与するさまざまな語彙索引、詩脚索引を作成してきました。
今回は、紀元前2世紀後半に北西インドを支配していたギリシャ人王ミリンダと、ナーガセーナ長老との仏教教理に関する問答を、対話篇形式に仕立てた仏典『ミリンダ王の問い』を4人の研究者が協力して校訂。諸版本を比較して電算機処理をし、語彙索引を作成しました。同書は仏教教理や仏教史学の研究などに活用されます。

(2013.11.15記載)