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2013年11月18日 KAICIID グローバル・フォーラム開催 光祥次代会長が参加


テーマ別セッション「新技術と対話」では、光祥次代会長のあいさつのあと、活発な議論が展開された

KAICIID(アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター)による活動プログラム「他者のイメージ」のグローバル・フォーラムが11月18、19の両日、オーストリア・ウィーン市内のホテル、ヒルトン・ウィーン・アム・シュタットパークで開催されました。宗教者、政府や国際機関、NGO(非政府機関)の関係者ら約500人が参集。立正佼成会からKAICIID理事の庭野光祥次代会長が参加、根本昌廣外務部長が同行しました。

「他者のイメージ」プログラムは、「MCC(子供の生存と幸福な生活のための諸宗教による協働)」「フェローズ(青年宗教者の対話促進)」と並び、KAICIIDのプログラムの中心に位置づけられています。「他者」というイメージを、差別や対立に結びつけるネガティブなものではなく、ポジティブなものに変容していくために、共通の価値観を育み、差異や多様性を理解し、寛容や尊重に結び付けていくよう教育、対話、行動が構築されます。
同フォーラムに先立ち、今年、ウィーン、アジス・アベバ(エチオピア)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、ニューデリー(インド)の4カ所でワークショップが行われ、宗教・文化間教育の方法、成果、材料などを学び合うとともに、専門家とのネットワークが広げられました。
18日、グローバル・フォーラムの開会式では、ファイサル・ムアンマール事務総長があいさつ。これまでのKAICIIDの歩みを振り返りながら、違いに焦点を当てるのではなく、共通の価値観を探究することの大切さを強調。「対話がKAICIIDの唯一のミッションであり、真剣に対話を推進していく」と確信を表明しました。
この後、「他者のイメージ」というプログラムのコンセプトに基づき、宗教間対話、異文化間教育などについてディスカッションが行われ、「簡単なことではないが、神により与えられた他者を受け入れ、理解することが大切」「一人ひとりの人間は世界の平和のために存在する」などの意見が交わされました。
「宗教間教育」「青年の出会いと交流」「教育政策」などのテーマ別セッションも設けられました。このうち、「新技術と対話」のセッションでは、冒頭、光祥次代会長が理事としてあいさつに立ち、「新しい技術は、人類に他者との出会いの広がりをもたらしましたが、一方で難しい側面もあります。新技術と対話という観点から、そのポジティブな面を深めて頂く時間になればと願っております」と述べました。また光祥次代会長は、「紛争地域における諸宗教対話」のパネルにも理事として参加しました。
閉会式ではKAICIIDとアフリカ連合、ユネスコ、イスラーム教育科学文化機構、ウィーン大学、モントリオール大学、世界スカウト財団の各団体との合意が発表されました。また、平和に向け、KAICIIDとの協働を発表しているWCRP国際委員会のウィリアム・ベンドレイ事務総長があいさつに立ちました。
閉会式後、ホーフブルク宮殿でレセプションが行われました。

(2013.12.6記載)