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2014年03月15日 「こころホット」ボランティア始動 地元密着の取り組みさらに


和やかな雰囲気の中、会員たちは入居者の思い出話などに耳を傾けた (唐丹町大曾根仮設団地で)

立正佼成会の「こころホット」ボランティアが3月15日、岩手・釜石市の仮設住宅で今年次の取り組みをスタートさせました。同ボランティアは、東日本大震災で被災した人たちへの心の寄り添いを目的としたもので、教団の「こころ ひとつに」プロジェクトの一環。これまで同プロジェクト推進本部が運営を担ってきましたが、さらに地元に密着した取り組みを目指し、今年次は奥羽支教区との合同で実施されます。15日は、プロジェクトメンバー(本部職員)はじめ、盛岡、釜石両教会の会員ら5人が、同市内の唐丹(とうに)町大曾根仮設団地の談話室に「お茶っこサロン」を開き、入居者と交流しました。

「こころホット」ボランティアは、被災者の心に寄り添い、安らぎと希望を感じてもらえるような触れ合いの場づくりと、仮設住宅での孤立を防ぎ、入居者間の交流を深めてもらうことが目的。仮設住宅内の談話室に「お茶っこサロン」(主催=釜石市社会福祉協議会)を開き、入居者に飲み物や菓子を提供しながら、主に話の聴き役となります。各戸を訪問して同サロンへの参加も呼びかけます。
今年初となる15日の活動では、午前10時に唐丹町大曾根の仮設住宅にサロンを開設し、訪れた高齢者ら5人の入居者と午後3時まで交流。ボランティアメンバーは、終始和やかな雰囲気の中、思い出話や現在の暮らしぶり、郷土の歴史などに真剣に耳を傾けたほか、カラオケや木製のパズルなどを共に楽しみました。
サロンに毎回足を運んでいる元漁師の男性(81)は、「津波で漁具や家を失い、3年経った今も将来の見通しが立たず、日々の暮らしがむなしく感じられることがあります。その中で、県内外からのボランティアの方々と触れ合えることは、一番の楽しみとなっています」と語っていました。
ボランティアとして初めて参加した盛岡教会会員は、「皆さんの厳しい現状を聞かせて頂き、胸が苦しくなりました。震災の記憶が風化しないよう、被災された皆さんに心を寄せ続けたい」と感想を述べました。
なお、今年次は奥羽支教区が中心となり、市内9カ所の仮設住宅で「お茶っこサロン」を実施、3泊4日の行程で27組のボランティアが派遣される予定。

(2014.4.04記載)