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2014年04月01日 「一食ユニセフ募金」キャンペーン実施概要 4~6月の3カ月間


©Religions for Peace

『子どもたちをあらゆる暴力から守りたい』をテーマに、今年も4月1日から6月30日までの3カ月間にわたり、「一食(いちじき)ユニセフ募金」キャンペーンが実施されます。昨年に引き続いてのもので、「青年の日」(5月18日)を中心に街頭募金などが各地で展開されます。実施概要と併せ、日本ユニセフ協会・早水研専務理事のコメントを紹介します。

立正佼成会の「一食ユニセフ募金」は、貧困や紛争で苦しむ子供たちを救おうと、国際児童年にあたる1979年に始まり、今年で36年目を迎えます。青年部員が地球的視野に立って身近な菩薩行を実践し、「わかちあい」の精神を啓発するとともに、世界平和の実現を目指し、ユニセフを通じて、貧困や紛争による困難な立場に置かれた子どもたちの支援を行うことが目的です。
「一食を捧げる運動」の精神である「同悲」「祈り」「布施」の心を市民に理解してもらい、平和を願って共に行動する仲間を増やしたい、という願いが「一食ユニセフ募金」という名称に込められています。
通年での実施ですが、今年も4月1日から6月30日までを「一食ユニセフ募金」キャンペーン期間に設定。募金協力者と菩薩の心を分かち合うために、ユニセフと一食運動のホームページアドレスが記載された「サポーターステッカー」も配布されます。今年は、啓発用グッズとして街頭募金用のぼり(40センチ×120センチ)も用意されました。
街頭募金やチャリティーバザーなどを通じて市民から寄せられた浄財は、ユニセフがWCRP(世界宗教者平和会議)国際委員会と連携して実施する「ミンダナオ紛争下の子どもの保護(フィリピン)」「北部地域における伝統儀礼の非暴力化(ケニア)」「内戦の影響を受けている子どもの保護(リベリア)」の各プロジェクトに充てられます。
なお、今年次の実施要綱は、「青年の日」「一食を捧げる運動」と併せ、各教会にすでに送付されています。問い合わせは青年グループ「一乗グローバル・ネットワーク」担当まで。

◆思いやりの連鎖が互いに続くように 日本ユニセフ協会 早水 研専務理事

立正佼成会の皆さまには、1979年から長きにわたってご支援を頂いており、また、昨年からは、3カ月にわたる「一食ユニセフ募金」キャンペーンを展開され、仏教に基づいた平和の心を伝えながら、全国での街頭募金などを通してユニセフへのご協力を賜っております。改めて心よりお礼申し上げます。
市民の皆さまからお寄せ頂いた浄財は、ユニセフとWCRP国際委員会の連携事業に役立てられています。
フィリピンでは、40年以上武力紛争が続くミンダナオ島で、子どもの保護を目的にプロジェクトが行われています。キリスト教、イスラーム、土着信仰の三者間での対話を通し、暴力的な状態が解消され、子どもが紛争の犠牲とならず、また少年兵などとして徴兵されないように取り組んでいます。
成人になるための通過儀礼として「暴力」や「強奪」が容認されているケニアでは、近年、通過儀礼の際に銃火器を使用し、人命を奪うケースが多発しているため、「北部地域における伝統儀礼の非暴力化プロジェクト」を実施。諸宗教者が先導し、伝統に代わる新たな通過儀礼の提案が検討されています。
14年にも及ぶ内戦があったリベリアでは、孤児の問題があります。10代での妊娠が多く、子どもを育てられずに、施設に預ける親が多くいます。子どもが親の愛情を受けて暮らせる環境を整えるために、まずは施設の子どもたちを親元に戻す活動を展開しています。
これら支援対象となっている地域の子どもたちは、支援が日本から届けられていることを知っています。東日本大震災の時には、支援先の子どもたちがお金を集めて日本に送ってくれるという動きがありました。募金活動は、このような温かい思いやりの心の連鎖を生み出しており、この連鎖を断ち切らないようにすることが大切です。
信仰者が世界で弱い立場に置かれている人たちのためにできることを宗教宗派の枠を超えて考え、行動することは非常に意味のあることです。信仰という強いモチベーションを支えにして行動できるのは強みでもあると思います。皆さま方の祈りと真心のこもった「一食ユニセフ募金」と共に歩みを進めていけますことを、心より念願いたしております。

(2014.4.04記載)