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2014年05月05日 中東地域の諸課題解決に向けて 諸宗教指導者らが集い対話会議 光祥次代会長(KAICIID理事)が出席 バーレーン

バーレーンの首都マナマ市内のホテルで5月5日から7日まで、『人類に奉仕する諸文明』をテーマにした諸宗教対話会議が開催され、イスラーム、キリスト教、ユダヤ教、仏教、ヒンドゥー教など諸宗教の指導者・信徒、学者、NGO(非政府機関)代表者、ジャーナリストら各国から約600人が参加、立正佼成会からKAICIID(アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター)理事として庭野光祥次代会長が出席しました。根本昌廣外務部長が随行、WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会の和田めぐみ渉外部長が通訳として同行しました。

同会議は、中東地域やイスラーム社会の抱える諸課題の解決に向け、宗教の枠を超えた英知を結集し、道筋を探ることを目的に、バーレーンの国家プロジェクトとして開催されました。同国政府の要請で、KAICIIDからはファイサル・ムアンマー事務総長と光祥次代会長はじめ理事2人が出席しました。
開会と閉会のセッションには同国皇太子が出席。3日間で『社会の共生を促進するための人間の文明と宗教の役割』『ヘイトスピーチとその負の影響』『過激主義及びそれが文明間の暴力と衝突の増幅に与える影響』『文化の多様性と市民の責務』などをタイトルとした12のセッションが行われ、対立や紛争を乗り超え、共生社会を築いていくための方途が模索されました。
光祥次代会長は、バーレーンの外務大臣もメンバーとなった宣言起草委員会にKAICIIDを代表して出席。この中で、特に、宣言文の内容や精神を伝える努力をしていくことが行動の第一歩となる、と会議から実践に踏み出していく大切さを強調しました。
閉会セッションで発表された宣言文では、共生の文化の醸成、相互理解・尊重の促進、文明・文化交流の推進、国連機関との協調などが謳(うた)われました。
会議を終え、光祥次代会長は「〝9・11〟や〝アラブの春〟といった流れの中、さまざまな問題が複雑になり、解決が困難になっている状況で、小国とはいえ、湾岸諸国の一員であるバーレーンがイスラームの立場から諸宗教・文明の対話を打ち出し、その道を開こうとしていることは、非常に大きな意味のあることだと思います。会議に現地の若い人や女性がたくさん参加されていたのが印象的でした。この会議をステップに、対話のムーブメントが育っていくことを心から願っています」と感想を語りました。

(2014.5.30記載)