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2014年10月28日 本会と福島9教会にrfc放送文化功労賞 ラジオ福島「お母さん教室」 リスナーに愛され50年 贈呈式 光祥次代会長が出席


ラジオ福島の本多社長から表彰状を受け取る光祥次代会長。同局での番組「お母さん教室」の功績が認められ、福島支教区の会員と喜びを分かち合いました

立正佼成会と福島支教区9教会はこのほど、ラジオ福島の「rfc放送文化功労賞」を受賞しました。これは、放送文化の発展などに貢献した個人・団体を顕彰するもの。10月28日、福島市内のホテルで行われた「rfc放送文化功労賞贈呈式・立正佼成会『お母さん教室』50周年記念行事」には、同支教区の会員や関係者ら約250人が参加。ラジオ福島の本多純一郎社長から庭野光祥次代会長はじめ、9教会の教会長にそれぞれ表彰状が手渡されました。

同局の番組「お母さん教室」は、教えを基に明るい社会を築きたいという庭野日敬開祖の願いを受け、庭野開祖と親交のあったラジオ福島の飛島定城社長(当時)が制作を提案したもの。本会と同支教区は、「子育てに励むお母さんたちの心が豊かになるような情報を提供したい」と、昭和40年から同番組(毎日午前9時40分からの15分間)の放送を始め、今年で50年目を迎えました。今回の受賞は、家事や育児に追われるお母さんと社会を結びつける番組として親しまれ、好評を博してきたことが認められました。
平成9年からは番組構成を福島教会の会員らで企画、立案しています。番組内容は、子供の思いに寄り添うといった家庭教育のポイントの紹介、社会で活躍する著名人とのトークなどで構成されてきました。3年前の東日本大震災発生後には、被災者や東京電力福島第一原発の復旧にあたる作業員に応援と感謝の心を届けようと、全国から寄せられたメッセージを紹介。現在、日替わりで庭野開祖の著書朗読や仏教の教えの紹介、育児体験の発表などを行っています。

贈呈式では、本多社長が「『お母さん教室』の放送開始以来50年の長きにわたり、家庭婦人向けに料理や育児など身近な話題を幅広くお伝えして頂き、ありがとうございます」とあいさつしました。
謝辞に立った光祥次代会長は、「子供と世界をつなぐ役割を持つお母さんたちにとって、『お母さん教室』が社会とお母さんを結ぶ懸け橋になっていたとしたら、こんなにうれしいことはありません」と語りました。また、「東日本大震災、原発事故以来、福島のお母さんたちは今までに経験したことのない不安と孤独を抱えていると思います。『お母さん教室』の役割は、ますます大きくなっていくはずです。これからもより多くのお母さんたちに寄り添い、懸け橋の役割を果たさせて頂きたい」と、改めて番組の使命をかみしめました。

このあと、元南相馬市立小高病院院長で現在、福島・南相馬市鹿島区に自費で診療所を開所し、被災者の心身のケアにあたる遠藤清次医師が『原発震災を超えて』をテーマに講演しました。
遠藤医師は震災後、小高病院を退職し、猪苗代町立病院に勤務していましたが、鹿島区の仮設住宅に入居している小高区民から「戻ってほしい」と要請を受け開業を決意し、2年前に鹿島区で「絆診療所」を開所しました。講演では、その経緯を紹介し、現在の診療の様子や、仮設住宅で暮らす被災者のためにサロン活動に取り組んでいることを報告しました。その上で、原発事故によって人と人とのつながりや人と自然、文化、地域などとのつながりが断絶したことが原発震災の恐ろしさであると指摘。「人と人とのつながりを持てる場をつくり、被災した人たちを応援していきたい」と語りました。

(2014年11月 7日記載)