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2015年06月20日 佼成カウンセリング研究所 カウンセラー有資格者全国大会

佼成カウンセリング研究所による「佼成カウンセラー有資格者全国大会」が6月20、21の両日、横浜普門館で開催されました。テーマは『地域でともに生きる――新しい可能性を拓く』。全日本カウンセリング協議会の認定資格を持つ佼成カウンセラーら223人が参加しました。

20日、立正佼成会の出射優行布教開発部長のあいさつに続き、社会福祉法人「浦河べてるの家」の創設に携わった北海道医療大学教授の向谷地生良氏が同施設スタッフと共に登壇。『当事者研究の可能性』をテーマに基調講演しました。
向谷地氏は、「浦河べてるの家」の設立経緯や統合失調症を患ったスタッフの体験に触れながら、「他人の評価を気にする生きづらい社会は日本固有のもの」と指摘。精神疾患の回復には、傾聴を基本にした触れ合いが有効であると説明しました。
また、精神疾患の治療法として同施設が取り組む「当事者研究」を紹介し、医師の指示や投薬に依存した治療だけでなく、当事者自身が強い意志で病の克服に努める大切さを強調。「病による妄想や幻聴などの症状、生きづらさを人に打ち明け、仲間と経験を分かち合う中で、当事者の心や自信が回復し、症状が改善していく」と述べました。
翌21日には『当事者研究(私研究)らいぶ』『個人尊重・共存・共生のできるコミュニティをどうつくるか。一人一人が出来ることをやってみよう』『TOKIKONO部屋――フィール SKY』と題する分科会を実施。有資格者の活動報告やグループディスカッションなどを通じ、学びと交流を深めました。

(2015年6月25日記載)