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2015年07月18日 日本平和学会「春季研究大会」を本会が後援

立正佼成会が後援する「日本平和学会2015年度春季研究大会」が7月18、19の両日、広島市のJMSアステールプラザで行われ、同学会員や市民ら290人が参加しました。本会から川本貢市中央学術研究所所長、赤川惠一外務グループ次長らが参加しました。

同学会は、戦争と平和に関する研究の発展を目指すものです。今大会のテーマは『敗戦後70年の地点で平和を再定位する――ヒロシマで考えるアジア太平洋平和秩序への道筋』。講演や部会、分科会などを通して、核兵器や原発、戦争の記憶の継承といったさまざまな視点で研究発表、議論が行われ、反核への動きや、正確な歴史認識の必要性などが再確認されました。
19日午後、『東アジアの民衆はつながることができるのか――戦後70年目の問いかけ』と題して、中国社会科学院文学研究所の孫歌氏による公開講演が行われました。孫氏は、昭和7年に始まった日本の国策である「満蒙開拓団」に触れ、日本人による中国人差別や終戦後の集団自決、「残留婦人」「残留孤児」について説明。戦後、現地で反日感情が高まる中、残留孤児の養父母になるなど日本人を救った中国人の存在を紹介し、「人間愛がそこにあった」と強調しました。
また、長野・下伊那郡にある「満蒙開拓平和記念館」に言及し、開拓団の体験を語り継ぐ重要性を指摘。さらに、人々の心にあるさまざまな差別が争いや戦争につながると述べ、社会の中で差別を解消していく必要性を語りました。

(2015年7月23日記載)