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2015年10月20日 教団付置研究所懇話会 第14回年次大会 『戦後七十年と教団の歩み』

『戦後七十年と教団の歩み』をメーンテーマに教団付置研究所懇話会の「第14回年次大会」が10月20日、東京・大田区にある日蓮宗大本山池上本門寺の日蓮宗宗務院で開催されました。19の研究機関から90人が参加。立正佼成会から中央学術研究所の川本貢市所長、藤田浩一郎室長、深田伊佐夫青梅練成道場長らが出席しました。

同懇話会は、各教団に設置された研究機関が宗教、宗派の違いを超えて学術的交流を深め、研究協力の可能性を探るものです。
当日は、日蓮宗宗務総長の小林順光師、日蓮宗現代宗教研究所所長の三原正資氏があいさつに立ちました。続いて、神社本庁総合研究所研究祭務課長の浅山雅司氏、真言宗智山派智山伝法院嘱託研究員の小笠原弘道氏、中山身語正宗教学研究所所長の河野乘慶氏がそれぞれ発表。戦後の混乱期を各宗教法人がどのように乗り越えたかを説明しました。
この中で、浅山氏は『戦後七十年と神社本庁の歩み』と題し、神社本庁設立の経緯を紹介。国の中央官庁として全国の神社を統括していた神祇院が戦後に解体され、神社制度の存続が危ぶまれたことや時代に合わせた制度の変更などを説明しました。
小笠原氏は『総本山智積院を中心とした教団の動向』をテーマに、総本山の役割に言及。地方寺院が担っていた宗務行政を戦後、総本山に移管し信仰の中心地としたことや、檀信徒との結び付きを深めるための取り組みなどを語りました。
『身語正教学の構築をたどって』とのタイトルに則して発題した河野氏は、同宗の104年の歴史に触れながら、戦後にまとめられた教学の指針やその概念を解説。体系的に著した「身語正教学」が、社会の課題に対する取り組みの立脚点であると述べました。

(2015年10月29日記載)