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2015年12月08日 大聖堂で「成道会」式典 釈尊の悟り 胸に刻む


大聖堂で厳修された「成道会」式典。庭野会長は法話の中で、「全てのいのちの尊さに気づき、菩薩の自覚に立って精進することが、仏教徒として大切」と述べました

釈尊が悟りを開いた意義をかみしめ、報恩感謝の心で菩薩行の実践を誓う「成道会」式典が12月8日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。大聖堂での式典には、会員約3300人が参集。法話に立った庭野日鑛会長は、自他のいのちの尊さに気づき、感謝の心で日々精進する姿勢が、信仰者として最も大切と述べました。

冒頭、釈尊成道の意義を解説するナレーションに続き、芳澍女学院情報国際専門学校生、学林光澍大学科生、学林海外修養科生25人による奉献の儀が行われました。このあと読経供養が行われ、導師を務めた庭野光祥次代会長が庭野会長名の「啓白文」を奏上しました。
説法に立った高岡教会支部長(60)は、幼いころの両親の離婚や、母親の経済的な問題などにより、長く母親を責めてきた過去を披歴。姑に導かれ入会したのち、「因縁を変えるのは自分」と学んで実践行に励む中、思い通りにならない現実を人のせいにしていた自分を省みるとともに、深い愛情を注いでくれた母の優しさに気づき、感謝を伝えることができた功徳を語りました。
また、支部の会員との触れ合いの中で、全ての縁を仏の慈悲と信じ、仏性礼拝(らいはい)行に徹した体験を発表。相手の長所を尊重しながら支部での法座や手どりに取り組む中で、支部にまとまりが生まれたと報告し、自他のいのちを尊びながら布教伝道に邁進(まいしん)することを誓願しました。
このあと、法話に立った庭野会長は、釈尊が悟りを開いた時の第一声とされる『奇なるかな。奇なるかな。一切衆生ことごとくみな、如来の智慧(ちえ)・徳相を具有す。ただ妄想(もうぞう)・執着あるを以(もつ)ての故に証得せず』との言葉を紹介。本来、全ての人間が仏と同じ智慧と慈悲を具(そな)えていながら、欲望や迷いなど煩悩により、その尊さに気づくことができないと説明しました。その上で、人間として生を受けたことの不思議さをかみしめ、自らの苦のみならず、人の苦も取り除きたいと願い菩薩行に励むことで、不平不満の心に陥らず、全てに感謝のできる人生を歩めると語りました。
さらに、釈尊が「自他のいのちの尊さを感じ取れる生き方の素晴らしさを人々に伝えたい」という大慈悲心で悟りを開き、教えを説いた意義を自覚し、精進の決意を新たにすることが、仏教徒として重要と強調しました。

(2015年12月17日記載)