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2015年12月26日 コルモス研究会議 『死者(魂)の行方と儀礼』テーマに

『死者(魂)の行方と儀礼』をテーマに「第62回コルモス研究会議」(主催・現代における宗教の役割研究会=会長・大谷光真浄土真宗本願寺派前門主)が12月26、27の両日、京都市内のホテルで開催されました。宗教者や研究者70人が参加。立正佼成会から、同研究会常任理事の川本貢市中央学術研究所所長、理事会委嘱理事の庭野統弘学林学長、澤田晃成総務部長ら6人が出席しました。

26日、同研究会副会長の島薗進東京大学名誉教授の開会の辞に次いで、同研究会会長の大谷光真浄土真宗本願寺派前門主があいさつを述べました。
続いて、阿部仲麻呂日本カトリック神学会理事が『「Communio Sanctorum」(聖徒の交わり)、そして「実存協働」をめぐって——「使徒信条」および「感謝の祭儀」における生者と死者との関わり』、佐藤弘夫東北大学大学院教授が『幽霊の誕生』と題してそれぞれ基調講演。翌27日には会議テーマに即してパネルディスカッションが行われ、千葉和男本会東京西支教区長、三宅善信金光教泉尾教会総長、松本丘皇學館大学教授、村上興匡大正大学教授がパネリストを務めました。
この中で千葉支教区長は、本会の解釈する死後の世界として霊界について言及。死者は感情や生前の思いを持っているととらえ、現世と霊界は重なり合っていると説明しました。その上で、死者への儀礼としての読経供養は死者の魂の進化・向上を支援すると同時に、生者の人格を向上させるための機縁ともなると紹介。宗教の本質は人格を磨くことにあり、死者が生者をそこに導く点に宗教儀礼の意義があると述べました。

(2016年1月14日記載)