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2015年12月22日 中央学術研究所の中間報告会 ミャンマーの碑文研究事業

中央学術研究所が資金助成を行うミャンマーのクドードゥ・パゴダ石碑の修復・保全および碑文研究事業の中間報告会が12月22日、事務庁舎で行われ、共同研究代表者のマーク・アロン博士(シドニー大学)が報告に立ちました。同事業は3年計画で、2年目が終了。事業評価委員会委員長である逢坂雄美・仙台高等専門学校名誉教授のほか、教団の沼田雄司参務ら15人が出席しました。

クドードゥ・パゴダ石碑は19世紀後半、コンバウン王朝末期のミンドン王が729枚の大理石にパーリ語の仏典を刻ませたものです。小仏塔にそれぞれ納められていますが、ミャンマー国内の財政や政治的な事情でこれまで適切な保存・管理がされず、経年劣化や落書きなどの汚損が甚だしい状況でした。同事業では、アロン博士を中心とした研究チームによる石碑や仏塔の清掃・修復保全をはじめ、石碑の仏典をデジタル化するための撮影、碑文の研究といった活動を実施しています。
同研究所はこれまで英国パーリ文献協会や逢坂氏と初期仏教の研究を続けてきました。そうした関係の中で同事業への支援要請を受け、一昨年、3年間で900万円の資金助成を決定しました。
報告会では、アロン博士が石碑の歴史や事業の概要、進捗(しんちょく)状況を説明。現地の考古学者や自治体などと協力し、石碑や仏塔の修復、各仏塔の施錠、遺跡の清掃が完了したことを報告しました。今後、デジタル化に向けた石碑の撮影や目録の作成、ビルマ文字で書かれている仏典のローマ字(アルファベット)転写などが進められます。
このあと、碑文の情報公開について、同事業のコンサルタントであるイアン・マククラブ氏が、サンスクリット語とパーリ語文献研究のためのデータベース「READ(Research Environment for Asia Document)」に集約し、全世界に発信するとの趣旨を説明しました。

(2016年1月14日記載)