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2016年04月21日 熊本地震 教団に対策本部 熊本教会と連携し、現地の情報を収集


被災状況の把握や会員の安否を確認し、市民への支援を検討する柴垣多加志熊本教会長と本会スタッフ

4月14日午後9時26分、熊本県熊本地方を震源とする「熊本地震」が発生しました。地震の規模を示すマグニチュードは6.5。16日未明にはマグニチュード7.3の「本震」が発生しました。こうした事態を受け、立正佼成会教団本部は、川端健之理事長を本部長とする災害対策本部を設置。被災地域を包括する熊本、八代両教会の被災状況の確認、情報収集にあたるとともに、被災者への支援、ニーズの把握などを行うため本部スタッフを熊本教会に派遣しました。15日には、庭野日鑛会長が『被災地の皆さまへ』と題する談話を発表。被災会員に向けて送りました。


16日には、近隣教会から飲料水や食料などが届けられました

熊本教会道場 近隣住民を受け入れ 市の避難場所に
14日夜の地震では、熊本・益城(ましき)町で最大震度7を観測したほか、同県北部を中心に震度6強から5弱を記録しました。気象庁によると、16日未明に「本震」とみられるマグニチュード7.3規模の地震が発生。その後も同県や大分県で強い揺れが相次いでいます。
20日現在、家屋の倒壊や土砂崩れなどによる死者は47人、行方不明者は8人に上ります。自宅に帰れない避難者数は約20万人。小中学校などの避難所に身を寄せるほか、車中泊避難者も多くいます。交通網はじめ水道、ガスなどのライフラインは寸断され、回復の見込みは立っていません。物流の乱れから水や食料といった物資が各地で不足しています。
18日までに熊本、八代両教会から教団の災害対策本部に寄せられた情報によると、14日から続く強い揺れや土砂災害などにより、熊本教会の会員の多くが被災。教会や地域の学校などで避難生活を送っているとみられ、安否や避難状況の確認が懸命に続けられています。
教会施設については、熊本教会道場の西側壁にひびが入ったほか、空調の吹き出し口やサッシが落下、エレベーター付近にゆがみが生じました。ただし、建物自体に大規模な被害はなく、16日未明の本震を受けて、一時は避難所に入れずにいた近隣住民約200人を受け入れ、毛布や水、食事を提供しました。住民が身を寄せる同教会は現在、熊本市から避難場所として認定され、その役割を果たしています。


度重なる地震で同教会付近のブロック塀が倒壊

一食平和基金から緊急支援
一方、教団の災害対策本部では被災地域を包括する熊本教会を中心に被害状況を確認するとともに、本部スタッフを同教会に派遣。16日から避難者への食事提供などに努めています。救援物資は、熊本教会からの要請を対策本部が受け、北九州、西九州、南九州支教区の各教会が飲料水や食料品をはじめ、食器や衣類、毛布などの生活品を搬送しました。
19日には、本会一食平和基金から熊本県に300万円、熊本市に200万円、NPO法人ジェンに100万円の緊急支援を行うことが決定しました。
地震発生を受け、庭野会長は被災者に向けて談話を発表。一刻も早く平穏な生活が戻るよう祈念するとともに、信仰を支えに善き友・サンガと力を合わせて困難を乗り越えていくよう激励しました。

(2016年4月21日記載)