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2016年04月28日 WCRP/RfP国際委とACRPによるワークショップ

アジア世界宗教者平和会議(ACRP)執行委員会に先立つ4月28日には、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会とACRPによるワークショップが行われました。テーマは『成功事例と諸宗教協力の拡充』。日本の執行委員を含む50人が参加しました。

今回のワークショップは、ACRPが行動志向の運動体として、平和を阻害する諸問題の解決に積極的に取り組むため、成功事例を基に、より効果的な活動の促進を図るものです。ACRPの意向を踏まえ、同国際委の働きかけで開催されました。
当日は、同国際委の杉野恭一副事務総長が、WCRP/RfPの平和構築への方途を説明しました。
冒頭、世界人口の80%が何らかの宗教に属しており、WCRP/RfPの特長は「諸宗教の組織であること」「指導者のみならず、さまざまな宗教者、信徒が活動に参画できること」であると明示しました。さらに、WCRP/RfPは、宗教の「霊性」「倫理性」「社会性」という価値に加え、「協力」という価値を有しており、政治指導者や市民社会の代表者と関わりながら「仲介」「調停」の役を担うことができると強調。その上で、平和を阻害する問題の原因を究明し、解決に向けた活動の担い手になっていく必要性を訴えました。
この後、ミャンマー、スリランカ、日本の国内委員会の代表者が活動事例を示しながら、拡充の方策や仕組みを報告。宗教対話をはじめ、教育や他団体との連携を通した和解や平和への取り組みを紹介しました。
午後には、同国際委のディピカ・シン事務総長補が、行動志向の組織に求められる活動のあり方をアドバイス。プロジェクトを進める際、「この活動が何をもたらすか」という問題意識を持って臨み、「活動の成果が人々や社会にどれだけ影響を与えたか」といった評価指標を計画段階から組み入れておくことの重要性を強調しました。
中国、韓国、フィリピンの国内委員会の報告に続く「まとめのセッション」では、一日の学びを総括。「誠実」「正直」「真理に基づく」といった宗教的価値を大切にすることで信頼が醸成され、対話による新たなパラダイムが生まれるとの認識が全員で共有されました。

(2016年5月 6日記載)