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2016年11月04日 WCRP/RfP日本委 「気候変動タスクフォース学習会」

『気候変動・地球温暖化に対する宗教者の役割や行動とは何か?』をテーマに公開学習会が11月4日、普門館国際会議室で開催された。主催は、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会・気候変動タスクフォース。宗教者をはじめ研究者など35人が出席した。

同タスクフォースは、国際的な緊急課題である地球温暖化に対し、宗教者の取り組みを促進させることを目的に今年から設置された特別作業部会。今回の学習会は、世界各国の温暖化対策について学びを深めると共に、宗教者が取り組むべき活動について模索するために開かれた。
学習会では、同タスクフォースの薗田稔責任者(秩父神社宮司)の挨拶に続き、活動報告として、ミャンマーにおけるSDGs(持続可能な開発目標)のプロジェクトの進捗状況などが発表された。この後、山本良一・東京大学名誉教授が基調講演に立った。
山本氏は、近年の急激な地球温暖化に対し、その原因となる二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの削減が急務と強調。CO2排出が現在の水準で推移すると、世界的な異常気象の発生をはじめ海面上昇、生態系への影響、環境難民の大量発生など人類にとって危機的状況を迎えると指摘した。
その上で「環境危機」は「倫理的危機」と示し、「地球環境を守り人類が他生物と共存できる道」を切り開くために、宗教者が温暖化問題に関心を寄せ、協力して取り組む重要性を語った。
最後に、質疑応答とフロアディスカッションが行われた。

(2016年11月10日記載)