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2015年02月07日 「一食推進全国フォーラム2015」「一食を捧げる運動」40年 推進役を担う会員330人が参加 さらなる啓発・浸透に向け意見交換


フォーラムでは、全国の一食運動推進担当者が集い、運動40年の功徳をかみしめ、全会員への運動の浸透を誓いました

「一食(いちじき)を捧げる運動」の推進などを目的とする「一食推進全国フォーラム2015」(主管=青年グループ、社会貢献グループ)が2月7、8の両日、法輪閣大ホールで開催されました。全国から運動の推進役を担う会員330人が参加。一食運動の提唱から40年の節目にあたり、運動の意義を再確認するとともに、今後の一層の啓発に向け、学びと交流を深めました。

一食運動は、「同悲」「祈り」「布施」の精神に基づいて食事などを抜き、節約分を献じる平和活動。40年間で寄せられた浄財の拠出総額約134億円が、約80の国や地域で支援に役立てられてきました。
今回のフォーラムのテーマは、『一食運動40年 三つのわかちあい』。「(1)40年間の功徳をわかちあう」「(2)一食運動の目的をわかちあう」「(3)これからの歩み方をわかちあう」に重点が置かれました。
冒頭、一食運動40年の歩みを紹介するビデオの上映後、立正佼成会一食平和基金のパートナー団体である特定非営利活動法人ジェンの木山啓子事務局長が「現地報告」。同基金による長年の支援、日頃から一食運動に励む会員の実践に敬意を表した上で、ヨルダンのシリア難民キャンプなどでの支援活動を報告しました。また、ジェンの活動は現地の人々の「自立」を目指すものであることを説明し、一層の支援に理解を求めました。
次に、一食平和基金運営委員会の泉田和市郎副委員長(青年本部長)が登壇。世界の平和、人々の幸福に寄与するとともに、人々の慈悲の心を育むという同運動の目的を確認した上で、中期5カ年計画の3年目にあたり、さらなる推進に取り組む姿勢を表明、一食の実践と啓発によって運動の精神が広く浸透することに期待を寄せました。
このあと、運動の啓発や推進に役立つ新ツール「ワークショップ(参加型学習)教材」(3月末頃に教会へ発送予定)が発表されました。同教材は一食運動や世界の諸問題、その解決策などについて参加型の学習を通して分かりやすく学べる内容になっています。
その後、グループワークが行われ、参加者は、運動推進の課題や改善点、さらなる啓発についてのアイデアなどについて意見を交換しました。

同悲・祈りの心で布施の実践

翌8日はグループワークの発表と総括が行われ、食事を抜いて世界の人々に心を寄せる取り組みが支援先の人々の生きる希望となっていることや、浄財の具体的な使途を会員に伝えることが一食実践の啓発につながるとの意見が出されました。
これを受け、秀島くみこ同基金事務局員(社会貢献グループスタッフ)は、世界の窮状や支援先の様子などをより深く知る大切さを強調。「一食の実践を通して空腹感を心から味わうことで、世界の人々のつらさに思いを馳(は)せられ、実践者の裾野を広げる大きな力になる」と述べました。
小髙利之同基金運営委員(青年グループ次長)は、「献金に込めた平和への願いは必ず支援先に届く」と結びました。
閉会式では、会員代表が体験発表。一食運動を推進する上での功徳や喜びなどを語りました。
講演に立った国連世界食糧計画WFP協会の関口泰衛事務局長は、世界の飢餓の状況や、国連WFPの「学校給食プログラム」に同基金の浄財が役立てられている様子などを紹介。飢餓の撲滅に向けた決意を語ると同時に、国連WFPの活動に対する一層の理解と支援を呼びかけました。
席上、同基金による長年の支援に対し、関口事務局長から同基金運営委員会の沼田雄司委員長(教務局長)に感謝状が手渡されました。
最後に、沼田委員長が講話に立ち、一食運動40周年に寄せた庭野日鑛会長の法話から『愛に満ちた母のように、人々の心に寄り添い、悲しみ、苦しみを分かち合おうとすることが最も大切であると思います』『与え合ってこそ、一歩一歩、平和な世界が実現していくのだと思います』などの部分を紹介。「一食運動の真の目的である世界平和実現のため、同悲や祈りの心で布施の実践を行うことが人間として最も大切」と述べました。

(2015年2月20日記載)