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2009年02月16日 WCRP日本委婦人部会が「いのちに関する学習会」

WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会婦人部会は2月16日、大聖ホールで「いのちに関する学習会」を開催しました。テーマは『暴力によるトラウマを理解するために~暴力からの解放と癒(いや)しへの道のり~』。本会を含め、加盟団体から40人が参集しました。

同学習会は、家族間の殺傷事件やいじめ問題など、いのちが軽視されている昨今の現状を受けて開催。宗教を持つ女性がいのちの尊厳を伝えていく重要性を確認し、あらゆる暴力の解決方法を女性の視点から考えることを目的に実施されました。
当日は、同婦人部会の泉田佳子部会長のあいさつに続き、特定非営利活動法人「レジリエンス」の中島幸子代表が講演しました。DV(ドメスティック・バイオレンス)の被害体験を持つ中島氏は、DVにおける暴力の特性を解説。身体的暴力以外に、性的、経済的、精神的暴力があると紹介し、「4つの共通点は心が傷つくこと」と指摘しました。身体の傷と違い、目に見えない心の傷は世の中から理解されにくいため、相手の心の傷や思いに十分配慮し、ケアにあたっていくことが最も重要と語りました。
さらに、さまざまな人間関係の中で相手への尊重を欠いた会話が増えている傾向を紹介し、相手を尊重する言葉かけが増えれば暴力や心に傷を負う人が減ると示唆。「今日から、一人ひとりが"尊重"を心がけることで世の中は良い方向に変わっていく」と話し、相手がどのような思いを抱くかを基準として思いやりの心で接する大切さを強調しました。
このあとグループ討議が行われ、参加者は講演を受けての学びや今後の実践について話し合った。

(2009.2.27記載)